専門研修プログラムの施設群

研修コース
各研修期間は、総合診療専門研修Ⅰ(12ヵ月)、総合診療専門研修Ⅱ(6ヵ月)、内科(12ヵ月、内6ヵ月は総合内科で研修)、小児科(3ヵ月)、救急科(3ヵ月)となります。
基本的に1年次は内科(板橋病院・日本大学病院・上尾中央総合病院のいずれか)を研修し、2年次は総合診療専門研修Ⅱ・小児科・救急科(板橋病院)、3年次は総合診療専門研修Ⅰ(五戸総合病院または小豆畑病院のいずれか)を予定しています。
※ローテーション順は状況などにより変わることがあります。
ローテーション例

各年次の到達目標
●1年次
患者の情報を過不足なく明確に指導医や関連職種に報告し、健康問題を迅速かつ正確に同定することを目標にします。
●2年次
診断や治療プロセスも標準的で患者を取り巻く背景も安定しているような比較的 単純な健康問題に対して的確なマネージメントを提供することを目標にします。
●3年次
多疾患合併で診断や治療プロセスに困難さがあったり、患者を取り巻く背景も疾患 に影響したりしているような複雑な健康問題に対しても的確なマネージメントを提供する ことができ、かつ指導できることを目標にします。
専門研修における学び方
1.診療現場での学習・教育
1)外来診療
経験目標を参考に幅広い症例を確保します。指導医への症例掲示と教育的フィードバック を受ける外来教育法を行います。また、指導医による定期的な診療録レビューや症例カンフ ァレンスを通じた臨床推論や総合診療の専門的アプローチに関する議論などを通じて、総 合診療の理解を深めます。技能領域については、習熟度に応じた指導を提供します。
2)病棟診療
経験目標を参考に幅広い症例を確保します。毎日入院担当患者の症例掲示と教育的フィー ドバックの回診を行います。また、多職種カンファレンスを通じて、診断・検査・治療・退院支援・地域連携の過程を理解します。指導医による診療録レビューや主義の学習法は外来と同様です。
3)救急診療
経験目標を参考に救急外来や救急救命センターで幅広い症例を確保します。基本的な方略としては外来診療と似た形になりますが、緊急度・重症度に応じた迅速的な判断・処置が求められるため、救急診療特有の意思決定プロセスを学ぶことを重視します。救急処置については指導医と共に処置にあたり、経験を積みます。
4) 在宅診療
経験目標を参考に幅広い症例を確保します。始めは指導医と同行し、在宅診療の枠組み及び流れを理解します。次第に独立して訪問診療を提供し経験を積みます。また、症例カンファレンスや多職種カンファレンスを通じて在宅診療の理解を深め、連携の方法を学びます。
5)地域ケア
地域を支える実地医家と医師会活動を通じて交流し、自身の診療ネットワークを形成して、診療の基盤とします。学校保健活動・産業保健活動に参画し、指導医と共に振り返り、その意義や改善点を学びます。
2.臨床現場を離れた学習
(1)総合診療の様々な理論やモデル、組織運営マネージメント、総合診療領域の研究と教 育については、関連する学会の学術集会やセミナー、研修会へ参加し、研修カリキュラムの 基本的事項を履修します。
(2)医療倫理、医療安全、感染対策、保健活動、地域医療活動等については、日本医師会 の生涯教育制度や関連する学会の学術集会等を通じて学習を進めます。地域医師会におけ る生涯教育講演会は、診療にかかわる情報を学ぶ場としてのほか、診療上の意見交換等を通 じて人格を陶冶する場として活用します。
3.自己学習
研修カリキュラムにおける経験目標は、原則的に当プログラムでの経験を必要としますが、経験を十分に得られない項目については、総合診療領域の各種テキストや Web 教材、日本医師会生涯教育制度や関連する学会などにおける e-learning 教材、医療専門雑誌、各学会が作成するガイドラインなどを適宜活用しながら、幅広く学習します。
専門研修における研究
医師としての幅を広げるために最先端の医学・医療を理解し、科学的思考法を体得すること は重要なことと考えています。
専攻医は原則、学術活動に携わる必要があり、学術大会など での発表(筆頭)や論文発表(共同著者を含む)を行います。

週間スケジュール(例)
基幹施設:日本大学医学部附属板橋病院
総合診療専門研修Ⅱ- 総合内科
内科-腎臓高血圧内分泌内科
小児科
救急救命センター
連携施設:国民健康保険 五戸総合病院
内科
連携施設:小豆畑病院
総合診療科
後期研修の流れ

資格・サブスペシャリティー取得
平成30年度からスタートした総合診療専門医および新内科専門医取得ばかりでなく、ダブルボード、 サブスペシャリティーの取得も支援いたします。
大学院・学位取得
大学院は、総合診療科学を専攻し、学位と共に総合診療専門医または総合内科専門医取得後、総合診療学分野、老年学分野など、その他の内科サブスペシャリティ専門医の取得も積極 的に支援いたします。